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 2008年7月2〜3日

観光ユニバーサル


写真:自動昇降出来る車イス入浴システム
自動昇降出来る車イス入浴システム

飛騨の小京都といわれる岐阜県高山市を訪ねてきました。高山市は、「住みよいまちは 行きよいまち」を掲げ、ユニバーサルデザインの街づくりを進めてきました。取り組みを始めてから10年、一時は落ち込んだ観光客数も大幅に回復しています。
こうした取り組みは、行政だけでなく民間事業者もまきこんで、大きな成果をあげていました。

その中のひとつで市内にある高山グリーンホテルは、すべての人に優しいホテルとしてさまざまな工夫をしています。

国内の旅館の大浴場では、初めて(2001年に)導入した車椅子入浴システムを見せていただき、家族と共に入浴できる喜びの様子が目に浮かびました。日常、車椅子を使っていない方でも、温泉の大浴場は滑りやすく危険なため利用を控えることがあります。このシステムがあれば、自動昇降機で自分で操作もできて湯船に入ることができます。

写真:五ヶ国語表記されている高山郵便局
五ヶ国語表記されている高山郵便局

また、聴覚障害の方のために室内にフラッシュベルが設置されていたり、客室とホテルのフロントが直接つながる筆談機を置くことにより、連絡がスムーズにとれるようになっていました。

こうしたバリアフリーの対応は1996年から始まったそうです。そのきっかけとして、1990年代前半より観光客の減少に始まっていて、さらには、高齢化に伴う観光客の多様なサービスが求められていました。こうした状況で、市長が「福祉観光都市づくり」提案のもと、1996年から体にいろいろな不自由を抱えていらっしゃる方を中心としたモニターツアーを実施したことで、さまざまな参加者の声をあつめ、バリアフリーからユニバーサルデザインへと実現していったのです。

行政の施策により、まちのハード・ソフト両面のバリアフリーが進み、駅から市内の観光スポットに続く道路などのアクセスは整備されていて歩きやすく、高齢者にも海外からの観光客にも優しい配慮ができていました。また、高山市の素晴らしいところは、現在もモニターツアーを実施して、常に使い手の声を聞いている点にあると思います。

そして、高山市観光課では、「人にやさしいコミュニケーション365日」「おもてなし365日」という冊子を作り、住民に対しても障害者の社会参加、地域の国際化という大きなテーマへの解決のためのヒントを発信するなど、観光都市として、魅力と活力に充ちた「ホスピタリティ産業都市」を目指してがんばっています。このような冊子を「私にできるお手伝いをさせてください」の声かけづくりに活用していることは、大変に素晴らしいことだと感動いたしました。

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