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 2007年 2月27日

平成19年第1回定例会での一般質問(原文)

○小用 進議長  8番、くぼ洋子議員。
〔8番 くぼ洋子議員 登壇〕(拍手)

○8番 くぼ洋子議員  お許しをいただきまして、私は、葛飾区議会公明党を代表し、区政一般について質問させていただきます。

 まず初めは、おなじみとなりました食育の推進についてです。
 食育の推進について私が一般質問で取り上げたのは、平成17年、18年に続いて本日で3回目となります。国会で食育基本法案の審議が始まった直後の平成17年第1回定例会では、新たに制度化された栄養教諭の活用や資格取得を希望する学校栄養士への支援、保健所における食育施策のさらなる推進について、提言を含め質問をさせていただきました。

 また、食育基本法が成立、施行された後の平成18年第1回定例会では、地域の特色を生かした給食の実施や、家庭における食事のしつけの重要性を訴え、食育推進計画の策定を提言させていただきました。

 その後、各都道府県や市において、食育に関する条例あるいは食育推進に関する計画等の策定の動きが加速しております。

 東京都におきましても、昨年9月、東京都食育推進計画が策定され、都民の食環境にふさわしい食育推進の方向性を示し、ライフステージごとに獲得すべき能力を重要テーマとして設け、重点的に実施していく施策を明らかにしたことはご存じのとおりです。

 さらには、東京都教育庁が、東京都食育推進計画の策定に先駆けて公立学校における食育に関する検討委員会を設置し、食育の目標と基本方針、学校における食育の指導体制、学校・家庭・地域の連携等について幅広く検討を行い、その検討結果の報告書を都の食育推進計画の策定に生かした点にあります。

 この報告書によりますと、都内の公立学校における食育推進の基本方針は、家庭・地域と学校との連携を図り、学校における指導体制の整備を行い、学校栄養職員等の活用と人材の育成を推し進めるものとし、この考え方は都の食育推進計画に確実に反映されております。

 本区においても、新年度予算の中に食育推進計画の策定のための予算が盛り込まれたことは、私個人だけではなく、多くの区民の皆様が評価をしていることと思います。一刻も早く葛飾区食育推進計画策定のための議論が始まり、本区の地域特性に応じた葛飾らしい計画が策定され、この計画に基づいて本区の食育施策が充実していくことを願ってやみません。

 そこで、まず初めに、この食育推進計画の策定に関し質問をさせていただきます。
 国の食育基本法や食育推進計画によりますと、地方公共団体の責務として、条例によって食育推進会議を設置し、この推進会議が食育推進計画の策定やその実施を行っていくことが求められています。もちろん、この会議の設置は義務規定ではありませんが、食の専門家を交えた協議機関が計画の策定から実施、運営までに責任を持ってかかわっていくことは、本区の食育の推進にとって重要なプロセスであることは明らかであります。

 そこでお尋ねいたします。
 本区の食育推進計画の策定に当たっては、食のプロを入れた推進会議を設置して多角的に検討を重ねていく必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 新年度予算案の概要によりますと、保健医療計画の改定にあわせて保健医療実態調査を実施し、その中に食育の項目を加え、食育推進計画策定の基礎資料とするとのことですが、区のホームページで公開されている昨年9月の地域保健医療問題協議会の要点記録の添付資料、実態調査項目案を拝見した限りでは、項目数も少なく、正確な実態の把握が難しいのではないでしょうか。また、実態調査の取りまとめの時期と食育推進計画の策定のための協議の時期が日程的にタイトとなっており、十分な議論が行われるか心配です。本来は、食育推進計画策定のための基礎調査も、それ独自で行う必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 さて、小学校の総合学習の時間を使って、区内のお米屋さんのご主人がお米マイスターとして講師になり、二つの小学校において、ごはんパワー教室が行われました。元気いっぱい!ごはんパワーブックをテキストにして、私も小学校5年生の子供たちと一緒に楽しい食育の授業を受けてまいりました。

 このお米マイスターとは、日本米穀小売商業組合連合会が、お米の品質や炊き上がったご飯としての特性を見きわめる知識を持ち、お米の食文化や日本の稲作の大切さを伝えることができる方をお米マイスターとして認定しているものです。当日の講師であるお米マイスターは亀有のお米屋さんで、葛飾区内には10人のお米マイスターがいらっしゃるそうです。

 また、幾つかの地域の小学校では、学校の隣接地に畑をつくり、そこでいろいろな野菜を育て、給食の食材になって食に関する意識を育てています。作物を育てることは自然との闘いもあり、とても難しいのですが、ボランティアの方のご指導をいただきながら、単に野菜をつくるだけではない多くのことを学んでいるとのことでした。
 さらに、児童館でも、昨年の夏休みに、おはしの使い方の講座が開かれたりと、現場での意識の高い工夫が見られます。

 今までも、本区において、魚のおろし方講座やそばうち体験など、地域の方が講師になっていただいての催しは行われてまいりました。また、保健所の栄養指導の教室や生活習慣病予防のための講座もあり、大きな成果を上げてきたものと評価しております。

 そこでお尋ねいたします。
 保育園、幼稚園、小中学校での食育推進の取り組みに地域や民間の活力をさらに積極的に取り入れるため、食育推進人材の発掘、登録、活用などの仕組みづくりを行っていく必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 さて、本区の都市農業の分野においても他区に誇れる野菜はたくさんあります。特に亀戸大根は有名です。亀戸大根という名前から江東区のイメージがありますが、実は葛飾の農家の方がつくっています。この方は江東区の小学校における亀戸大根の栽培指導に協力されているとのことでした。

 そこでお尋ねいたします。
 都市農業の存在価値を見直す動きも目立ってきた昨今、葛飾の大地に息づく元気な都市農業分野との連携を図る意味からも、区内の農家の方々と連携し、練馬区で行われている農業体験農園など、あらゆる場面での食育推進の取り組みに活用していく必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 さて、食育推進の活動は、まず区役所に働く職員から率先して取り組まなければなりません。また、区役所を訪れる区民の皆様に対し、食育を推進している葛飾区のイメージを積極的にアピールしていく必要があると考えます。
 文京区役所の13階にある職員食堂では、各メニューにそれぞれ5種類の栄養成分表示がなされ、大きくて見やすい食事バランスガイドのポスターが掲出されており、単に職員の福利厚生だけでなく、そこを訪れる職員以外の方々へも食育を推し進める文京区のイメージを強く前面に押し出していました。

 そこでお尋ねいたします。
 区役所本庁舎の食堂を食育情報の発信基地として活用し、職員だけでなく、区役所を訪れるすべての人に食育の啓発を行う必要があると思いますが、いかがでしょうか。


 次に、区政運営におけるユニバーサル政策の推進についてお伺いいたします。
 だれもが安全で快適に暮らせる障壁、つまりバリアのないまちづくりを目指した新バリアフリー法が昨年制定され、12月20日から施行されました。この法律は、多数の人が利用する建築物を対象としたハートビル法と、駅や空港といった旅客施設を対象とした交通バリアフリー法を一本化し、建築物と旅客施設をつなぐ経路を含めた地域全体のバリアフリー化を推進することを目的としたものとして注目されています。

 公明党は、平成6年制定のハートビル法や平成12年制定の交通バリアフリー法に全力で取り組んでまいりました。しかし、どこでも、だれでも、自由に、使いやすくというユニバーサルデザインの考え方が浸透するにつれ、バリアフリー化を促進する法律が別々につくられていることで連続的なバリアフリー化が図られていない、あるいはバリアフリー化が旅客施設を中心とした地域にとどまるなど、利用者の視点に立っていないといった問題が指摘されるようになり、この二つの法律の統合によって、よりユニバーサル社会の実現に迫る新バリアフリー法が制定されるに至ったものです。

 さて、今回の質問に当たり、私は1月19日に新潟市役所を視察してまいりました。新潟市は本年4月に広域合併を行い、政令指定都市として出発をいたします。この新潟市は合併に際し、少子高齢社会の到来を視野に新たなまちづくり施策の策定の手法としてユニバーサルデザインを取り入れています。

 具体的には、平成16年に庁内関係課職員のチームで行動計画の素案をつくり、17年からは、新潟市ユニバーサルデザイン検討会を設置して報告書の内容を検討、精査すると同時に、事業担当係長による検討会議も設置して、テーマ別に計画素案の作成に取り組みました。このようなプロセスを経て、昨年3月に新潟市ユニバーサルデザイン推進行動計画が策定されたのです。

 この行動計画では、第一に、職員の日ごろの仕事にUDの考えを取り入れ浸透させていくこと。第二に、市民や公共的性格を持つ施設等の関係者に対する基本的な情報提供や働きかけを行うことを行動の第一歩としています。

 では、なぜ職員を最初の対象としたのでしょうか。それは、公共空間はその公共性から、だれもが利用しやすくする必要があることや、社会全体の中で公共空間の面積は大きいものがあることなどから、職員の意識のありようが新潟市全域のUDの意識の高さを決定づけるとのことでした。

 また、テーマ別の取り組みとしては、1、思いやりの人づくり、2、情報提供、3、来訪者へのおもてなし、4、移動しやすいまちづくり、5、安心・安全ひとにやさしい施設づくり、そして6、UD製品の普及の六つのテーマが挙げられていました。

 新潟市の担当者は、これまでのUDは組織ごとでの取り組みでしたが、今後は、市のもとでの区役所単位で、しかも部局横断的な取り組みが必要ですと熱く語っておりました。このことからも、UDの考え方を積極的に施策に取り入れ、葛飾区をやさしさの心で結ぶまちにしていくためには、まずはUDの考え方の普及啓発と、区役所職員を含めた人材の育成が大切であることを痛感させられました。

 そこでお尋ねいたします。
 小中学校の教育において、例えば新潟市で使われている福祉読本のような教材を活用することによって、いつでも、どこでも、だれでも、自由に、使いやすくという発想を物事の初めから持つ姿勢を子供たちに教える必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 また、区民への啓発(情報提供)活動を推進するため、UD出前講座の実施や既存の各種区民向け講座などにUDの内容を盛り込むといった、より積極的な行動が求められていると思いますが、いかがでしょうか。

 さらに、庁内UD推進リーダーの養成など職員への啓発の強化を行うことによって、UD人材の育成を進める必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 また、庁舎、敷地内の案内表示、エレベーターホールのフロア表示などに、UDの視点を取り入れた工夫を行う必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 さらに、新たな福祉関連の総合窓口開設に当たっては、戸籍住民課の総合窓口でのこれまでの検証をもとにすると同時に、UDの視点を生かした整備を行う必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 また、交通機関、道路、案内標識、公共施設、民間建物、住宅などの整備、改修の際に、官民を問わず区がイニシアチブを発揮して、バリアフリーだけでなく、UDの考え方を取り入れるよう誘導し、だれもが安全で暮らしやすいまちづくりを推進していく必要があると思いますが、いかがでしょうか。


 次に、安全・安心のための公園整備についてお伺いいたします。
 平成17年3月、新小岩北、奥戸地域におきまして、地域の小中学校とPTA、青少年育成地区委員会、連合町会などで構成する第1回子どもを犯罪から守るまちづくり推進会議が開かれました。この推進会議は精力的にワークショップや勉強会、現地調査などを重ね、独自に地域内の危険箇所の改善計画をつくり、それを行政など関係機関に申し入れるなど、安全・安心のまちづくりを積極的に行っております。

 この推進会議が作成した平成17年度子どもを犯罪から守るまちづくり報告書によりますと、子供が地域内で犯罪に遭った場所で一番多かったのは、その他という項目の32.4%を除き、公園と道路がそれぞれ29.7%でトップということでした。

 本来、都市における公園は、都市環境の改善や災害時の避難場所、スポーツ・レクリエーションの場として、区民の健康的で豊かな暮らしを支えるものでなければなりません。さらに、整備された公園は、施設の良好な管理を通じて区民に安全で快適な緑地空間を提供することが求められています。もちろん、生活様式が多様化したさまざまな区民の皆様が公園に期待する機能は千差万別ですが、しかし、安全・安心といった要素はあらゆる世代や環境にある区民の皆様のほとんどに共通する大きな機能だと思います。

 本区の新年度当初予算では、地域の核となる公園の整備として、防災活動拠点の未整備地域を優先的に公園整備していく、あるいは各地区センター管轄内に地域の核となる公園を設置していく施策が盛り込まれており、公園充足率があまり高いとは言えない本区にとっては大きな前進が期待され、高く評価するものであります。

 そこでお尋ねいたします。
 本区の公園整備や管理におけるコンセプトは、生活に潤いを与えるいやしの空間、憩いの空間であるとともに、自然とのふれあいの場所、子供の遊び場所、さまざまな世代が交流できる場所などを与えるものと伺っておりますが、昨今の犯罪に遭う子供たちの増加という現状を念頭に、これまでの緑地機能や利用の快適性だけでなく、安全・安心の視点も加え、公園の整備や管理を行っていく必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 さて、葛飾区においても、ヒートアイランド現象の緩和を図るため、公明党からの呼びかけに応える形で、屋上緑化の参考となる見本園を区役所中庭機械棟の屋上に開設されました。屋上緑化しない建物の屋上で温度が55度のとき、緑化した建物の屋上は30度だったという調査結果もあるくらい、その効果が期待される屋上緑化は、まさに地球環境を保全するための画期的な対策の一つと言えます。

 この屋上緑化の考え方を公園整備に取り入れた代表と言える例が、小菅の東京都下水道局施設の屋上に整備された小菅西公園及び小菅東スポーツ公園です。下水道処理施設の屋上に整備された、緑と水を取り入れ、四季折々に咲きそろう花々や樹木の美しい公園は、まさに区民の皆様のオアシスとなっています。

 そこでお尋ねいたします。
 西新小岩二丁目にある東京都下水道局の間栗ポンプ場と、それに隣接する間栗公園について、屋上緑化、壁面緑化と公園整備を一体のものとして、安全・安心と地球環境保護の両面の観点から整備、改修をしてはいかがでしょうか。一時は雑草が生い茂り、犯罪の多発する危険な場所でもあった間栗公園を地域の皆様の憩いのオアシスとするには、間栗ポンプ場との一体的な整備、改修を行っていく必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 さらに、間栗公園に限らず、これからの公園整備に当たっては、安全・安心のための視点を重視し、地域と公園との一体整備によって、人が通う空間の創造を図っていくべきと思いますが、いかがでしょうか。


 次に、認知症サポーター制度についてお伺いいたします。
 昨年の春に公開された映画「明日の記憶」は、アルツハイマー病になった中年会社員が主人公の映画で、若年認知症の存在を全国に知らせる大きなきっかけとなりました。認知症はお年寄りの病気だと思っていた人が多かった中で、そうではないということを知り、最近物忘れがひどくなったという中高年は、自分も認知症ではないかと不安に駆られたものでした。

 この病気、高齢期の認知症と区別する意味で、65歳未満の認知症を若年認知症と呼びます。40歳代から50歳代が多いのですが、中には20歳代で発症する人もいます。平成8年度に旧厚生省が実施した調査の結果、全国で2万7,000人から3万5,000人いると推計された若年認知症の患者数も、現在は10万人にも達しているという推計値もあり、全国的にこの病気に対する関心が高まってきています。

 さて、昨年9月23日、私は、東京国際フォーラムで開かれた2006年アルツハイマーデー記念・もの忘れフォーラムに参加してまいりました。この中で、認知症研究の第一人者である長谷川和夫先生は、認知症はだれもがなり得る病気であり、皆で支える社会が必要であると力説されていましたが、私もそのとおりだと思いました。認知症を家族やケアスタッフ、医療機関だけに任せるのではなく、地域全体が協力して支えなければなりません。例えば、まちで何か困っているような人を見かけたら、何かお困りですかと声をかけてみるだけでも大きな支えになります。このような地域のサポートがあれば、認知症になっても安心していつまでも暮らし続けることができます。

 去る2月12日、広島で若年期認知症サミットが開かれました。NHKのクローズアップ現代でも特集を組んで報道されていましたので、ごらんになられた方も多いものと思います。このサミットは患者さんたちの家族の会が中心になって開催され、若年認知症の人が抱える問題と支援のあり方を探るという画期的なものとなり、ご本人、ご家族、医師ら600人が参加されたということです。

 働き盛りの認知症患者の最大の問題は、仕事をどうするかということです。認知症になっても働き続けたい本人と、雇い続けられるか判断を迫られる企業、多くの認知症の方たちが偏見を恐れ、会社に病名を告げられずに仕事を続け、最終的には退職に追い込まれ、家族も危機に陥ります。働き盛りを襲うこの病気に職場はどう向き合い、社会はどう支えていくべきなのか、本区にとっても避けては通れない大きな問題となりつつあります。

 また、認知症の高齢者も年々増え続け、厚生労働省の調査によると、65歳以上の高齢者のうちの認知症患者は、平成17年で約189万人、20年後には約292万人に達するものと予測されています。まさに10人に1人は認知症患者という社会が間もなく訪れるという計算になり、若年認知症を含めた認知症患者を行政がどのように救っていくべきか、地域社会がどのように支えられるのかといった問題について真剣に考え、対策に乗り出すことが求められています。

 このような中、本区は早くから多様なプログラムの認知症予防事業を実施しており、さらに新年度予算案には認知症サポーターの養成制度を盛り込むなど、高く評価しております。そこで、この事業がますます発展して、認知症に対する区民の皆様のご理解と患者に対する地域でのサポート体制が充実することに期待をしつつ、質問させていただきます。

 物忘れは自然な老化によって起こるもので、だれにでも起こり得ます。しかし、認知症は病気です。脳や身体の疾患を原因として記憶や判断力などの障害が起こり、それまでのような社会生活を送ることが困難な状態を指すものです。病気ですから、投薬や治療によって症状が改善されたり進行をおくらせることも場合によっては可能です。こうした病気としての認知症を広く区民に理解していただけるような啓発活動をさらに推進する必要があると思いますが、いかがでしょうか。
 また、このコースの修了者が地域においてサポート活動ができるような仕組みづくりを早急に行う必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 以上で私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)


○小用 進議長  区長。
〔青木 勇区長 登壇〕

○青木 勇区長  くぼ議員のご質問にお答えをいたします。

 まず、食育推進計画の策定に当たりまして、食のプロを入れた推進会議の設置及び独自調査が必要であるというご質問にお答えをいたします。
 近年の国民の食生活をめぐる環境変化に伴いまして、国民が生涯にわたって健全な心身を培い、豊かな人間性をはぐくむための食育の必要性が緊急の課題となっているわけでございます。

 こうした状況から、平成17年7月に食育基本法が施行され、18年3月には食育推進基本計画により食育推進の基本的な指針が示され、東京都におきましても、平成18年11月に東京都食育推進計画が策定されたところでございます。

 これらの状況を踏まえまして、本区といたしましても、葛飾区における食育を総合的に推進するため、食育推進計画策定のための検討体制を固めて、平成20年3月の策定に向けて始動したところでございます。

 ご指摘のとおり、計画の策定に当たっては、さまざまな推進分野について多角的に検討する必要があると認識しております。そのため、医療、教育、産業、スポーツなどさまざまな分野の区民代表から成る葛飾区地域保健医療問題協議会のご意見、ご要望を伺いながら、食育推進計画を策定してまいりたいと思っております。

 また、この協議会には、臨時委員として、区内にあります東京聖栄大学の助教授に加わっていただくことになっておりまして、あわせて東京聖栄大学には栄養学の専門家、食のプロとして、計画策定当初からさまざまな場面で助言、指導をいただき、協力体制をとっていくこととしております。

 また、計画策定のための実態把握といたしましては、保健医療実態調査に計画の成果目標にあわせて食に関する項目を新たに盛り込んで、効率的にこれを行ってまいりたいと思っております。

 さらに、乳幼児健診時のアンケートや、教育委員会等に蓄積されたさまざまな既存のデータを活用するとともに、必要に応じて保育園や幼稚園等のアンケートを実施する予定でございます。

 策定に当たっては、区議会はもとより、食品関連事業者や団体等の食育への取り組みの調査や、パブリックコメント等により広く区民の声を十分に反映させてまいりたいと考えております。

 次に、保育園、幼稚園、小中学校等においては、子供たちに対して直接的に食育を行うことのできる重要な機会であると認識しております。既に、東京聖栄大学と連携した料理教室や栄養士のカウンセリング講座等を行っておりますが、今後、さまざまな経験や知識を持った地域の人材を活用する場になることも期待されているところでありまして、その活用の仕組みづくりなども検討してまいります。

 次に、農家と連携した食育についてでございますが、区内には23区では少なくなった生産農家がございます。現在、レクリエーション農園での収穫体験などを行っているわけでございますが、農業生産の苦労や喜びを味わい、生産者と消費者が交流を図るさまざまな体験を通じた食育が重要であると認識しております。

 最後に、区役所食堂を活用した食育の啓発につきましては、現在、栄養成分表示や食事バランスガイドのポスター掲示など食育に関する情報を利用者に提供しております。今後も、食堂を運営する事業者の協力を得ながら、お話にあるとおり、身近な食育情報の発信基地として活用してまいりたいと考えております。

 ご指摘のご意見も踏まえて、区では、この計画策定を通して食育に関するさまざまな課題を整理し、食育基本法の理念にのっとって、すべての区民が健康で生き生きと生きられるための食のあり方を目指してまいりたいと考えております。


 次に、区政運営におけるユニバーサル政策の推進において区民や区職員への啓発についてのご質問にお答えを申し上げます。
 少子高齢社会が進展し、区民の価値観や生活・行動様式が複雑・多様化している中、基本計画を着実に推進していくためには、計画に掲げたユニバーサルデザインの各事業に取り組むだけではなく、区民の方々の年代、性別、身体的能力等の違いを問わず、区民一人一人が主体性を持って生き生きと生活していくことができるユニバーサルデザインの考え方に基づくまちづくりを推進していくことが必要でございます。

 現在の暮らしのさまざまな場面において、身体的能力、体格、言語、性別、年齢等によって不自由さや不便さを感じることが少なくありません。例えば、身体的なハンディキャップを考えてみると、障害のないという状態で人生のすべてを送ることのできる人はいないと言ってよく、だれもが障害のある状態を経験するものであるとしてまちづくりを考えていく視点が重要でございます。健康で障害のない大人を標準に社会やまちづくりを考えていくのではなくて、さまざまな特性を有する人々が社会やまちを構成し、活躍しているという現実を見詰め、ユニバーサルデザインの考え方に基づくまちづくりの取り組みを進めるとともに、その理解を深め、普及、浸透させていくことが必要であると考えております。

 そのためには、まず区職員が率先してユニバーサルデザインへの理解を深め、特に区民サービスにかかわるものについては、ユニバーサルデザインの視点で取り組んでいくとともに、区民一人一人がこのユニバーサルデザインを意識した努力を重ねていくことが重要であると認識しているところでございます。

 今後は、道路や公園等の都市基盤整備等のハード面にとどまらず、職員への意識啓発のための研修の実施や、区民への啓発のための講座の実施等、意識啓発に努めて、すべての人にとって暮らしやすいまちづくりに積極的に対応してまいりたいと考えております。


 次に、安全・安心のための公園整備についてのご質問にお答えをいたします。
 公園は、住民の憩いの場や子供たちの遊び場、防災機能の向上、緑化環境の保全などさまざまな機能を持っており、まちづくりにおける都市環境を形成する上で欠かすことのできない施設となっているわけでございます。

 一方で、まちの中では子供が犯罪に遭うケースが多くなり、区内の市民グループなどの自主研究では、公園にも危険性があるとの報告がなされていると聞いております。

 本区では、昭和25年から公園の整備に取り組んでおり、区立公園、児童遊園の総数は現在307カ所となっております。このうち、開設後25年を経た公園が全体の半数を占めておりまして、施設の老朽化や樹木の繁茂によって死角が生じるなど、子供の遊び場としての安全性が問われていることはご指摘のとおりであります。

 今後、公園の安全性の向上をさらに進めるため、整備と管理の両面からさまざまな取り組みを行うべく、平成18年4月に葛飾区公園管理計画を取りまとめたところでございます。今後とも、安全で安心して快適に利用できる公園づくりを積極的に推進してまいりたいと考えます。

 その他のご質問につきましては、教育長及び所管の部長から答弁をいたさせます。


○小用 進議長  教育長。
〔山崎喜久雄教育長 登壇〕

○山崎喜久雄教育長  学校教育におけるユニバーサルデザインの考え方を教える教育についてのご質問にお答えいたします。

 身体的状況、年齢、国籍などを問わず、すべての人が人格と個性が尊重される共生社会の実現が求められておりまして、ユニバーサルデザインの考え方を小学校段階から学んで、心豊かな人間形成を図っていくことは大変重要なことであると認識しております。

 現在、本区の多くの小中学校では、総合的な学習の時間に、福祉をテーマにして盲・ろう・養護学校との交流や福祉施設の訪問などを行っており、障害のある方や高齢者とのかかわりの中で体験的な学習を行っております。

 教育委員会といたしましては、こうした現状を踏まえまして、関係機関や諸団体との連携を図り、お話にありましたユニバーサルデザインの考え方を啓発する福祉読本のような資料の作成について研究するとともに、思いやりの心を持った優しい児童・生徒の育成に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。


○小用 進議長  総務部長。

○橋計次郎総務部長  ユニバーサルデザインを取り入れた庁舎整備についてのご質問にお答えいたします。

 庁舎、敷地内において、できる限りバリアのない建物やわかりやすい案内など、ユニバーサルデザインの視点を取り入れることは、区民の方にわかりやすくより親切な対応であることから、重要な課題であると認識しております。

 総合庁舎では、平成19年度に4基のエレベーターを取り替える際には、そのすべてに車いす対応設備等を備え、新館3階にだれでもトイレを新設し、障害者、高齢者を含むだれもが円滑に利用できるよう環境整備を進めます。

 また、総合庁舎を訪れた区民の方々が、よりわかりやすく庁舎を利用できるようにするための総合窓口整備にあわせ、ご質問の趣旨を踏まえて、敷地内の案内表示や誘導表示を工夫し、エレベーターホールのフロア表示などは、色彩やデザイン、誘導ブロックなど視覚、聴覚、触覚にかかわる伝達方法を検討し、利用者の視点に立った表示に努めてまいります。
 以上でございます。


○小用 進議長  政策経営部長。

○柏崎裕紀政策経営部長  新たな福祉関連の総合窓口開設に当たって、ユニバーサルデザインの視点を生かした整備が必要ではないかとのご質問にお答えいたします。

 現在、福祉関連の総合窓口につきましては、戸籍住民課における届出、証明等に係るワンストップ窓口に続き、同じフロアに福祉の関連した課を配置することや、それぞれの関係窓口における連携強化等のサービス向上も視野に入れて、その実現に向け検討しているところでございます。

 戸籍住民課における届出、証明等に係るワンストップ窓口の実現に際しては、車いすにも対応可能なローカウンターを設置し、座って手続ができるように改善をするとともに、よりわかりやすい窓口とするためにフロアマネジャーを配置し、さらに電光掲示板や番号札の発券機を導入するなどしてまいりました。さらに、今年度から、ポスター等の掲示物を整理いたしまして、極力、窓口案内や業務に必要な掲示物のみに絞り、また、文字の形や説明内容、窓口の案内表示、案内番号の文字を大きくするとともに、番号ごとに色を変えるなどわかりやすく工夫して、区民の方々の利便性を高める取り組みを行ってまいりました。

 今後、このような戸籍住民課における総合窓口の取り組みを踏まえまして、ユニバーサルデザインの視点を生かし、区民の方々の歩行動線等を踏まえた窓口配置や、区民の方々にとってわかりやすい案内板の設置等、利用する区民の方々の利便性を第一に考え、福祉の窓口を利用される多くの区民の方々にとって、より利便性の高い福祉関連の総合窓口の設置に向け、検討を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。


○小用 進議長  都市整備部長。

○久野清福都市整備部長  区がイニシアチブを発揮して、バリアフリーだけではなく、ユニバーサルデザインの考え方を取り入れるよう誘導し、だれもが安全で暮らしやすいまちづくりを推進していく必要があるとのご質問にお答えいたします。

 国土交通省では、平成17年7月に、どこでも、だれでも、自由に、使いやすくというユニバーサルデザインの考え方を踏まえた交通行政を推進するため、バリアフリー施策の指針となるユニバーサルデザイン政策大綱をまとめています。この基本的な考え方に基づき、さまざまな課題に対する議論が進められ、ハートビル法と交通バリアフリー法を統合、拡充した高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、いわゆるバリアフリー新法が18年12月20日から施行されたものでございます。

 葛飾区におきましては、平成17年度に葛飾区交通バリアフリー基本構想策定協議会を設置し、検討を進め、平成18年5月に旧法に基づく葛飾区交通バリアフリー基本構想を策定したものでございますが、国のユニバーサルデザイン政策大綱の考え方を取り入れ、心のバリアフリーの促進をバリアフリーの目標に加えるなど、バリアフリー新法についてもできる限り視野に入れながら策定を進めたものでございます。

 区といたしましても、この法改正の趣旨を的確にとらえ、バリアフリーだけではなく、ユニバーサルデザインの考え方も取り入れながら、民間事業者と協力し、だれもが安全で暮らしやすいまちづくりを推進していきたいと考えております。
 以上でございます。


○小用 進議長  都市施設担当部長。

○秋田貞夫都市施設担当部長  公園において安全・安心の視点を加えた整備や管理を行っていく必要があるとのご質問にお答えいたします。

 公園の整備に当たっては、地域住民の視点に立った公園づくりを進めるため、地域住民と一緒に検討を行うなど、安心して子供を遊ばせることのできる公園づくりに積極的に取り組んでまいりました。また、維持管理の面からも、利用するだれもが安全で安心して快適に利用できるよう努めているところです。

 具体的な対策としては、見通しを確保するための樹木の剪定や、死角となる構造物の改修等とともに、暗いイメージの公園については遊具やベンチの塗装で明るさを演出する取り組みなども行っております。

 次に、地域との一体性によって安全・安心を図るべきとのご質問にお答えいたします。
 犯罪の抑制には、常に利用者や地域の方々の目が行き届くことが効果的であり、地域住民の協力が不可欠であります。そこで、町会等による園内清掃や花壇の管理、公園監視員による見回り等、地域の皆様と連携し、参加を得ながら、地域と一体となって安全・安心の確保に努めております。

 また、区の基本計画に公園施設の再生事業を掲げ、老朽化した遊具等の再生にも積極的に取り組んでおり、多くの人々に公園を利用していただけるよう努めているところであります。

 今後とも、地域との一体性が確保された、多くの人々が訪れやすい空間を実現し、公園を利用される方々が真に安全で安心して快適に利用できる公園の整備や管理に努めてまいりたいと考えております。

 次に、間栗公園を地域住民のオアシスとするために公園に隣接するポンプ場と一体となった整備、改修が必要ではないかとのご質問にお答えいたします。
 間栗公園は、新小岩ポンプ所建設当時に、東京都下水道局と地元住民との間で、施設を地元に開放するとの約束を取り交わした結果設置された公園です。整備に当たりましては、公園利用者の利便性や安全性を確保するため、ポンプ場施設を地下に設置したり、上部につくる公園の重量に耐えられる構造としてもらうなどの協力を得て実現した経緯がございます。

 今回ご質問にあります新小岩ポンプ所と間栗公園との一体的整備でありますが、その実現のためには、新小岩ポンプ所の構造等について次のような確認すべき事項がございます。
 一つ目は、ポンプ所の屋上が公園化や緑化ができる構造となっているか。二つ目が、区民が屋上に上がるためのアクセス路が確保できるか。三つ目に、ポンプ所機能の維持や施設の管理面から地域への開放が可能であるかなどであります。

 本区では、公共空間の活用を含め、積極的に公園整備を進めているところであり、このたびのご示唆を踏まえまして、ポンプ所の公園化や屋上、壁面の緑化につきましても、地域環境の向上を図るため東京都下水道局と相談してまいります。
 以上でございます。


○小用 進議長  福祉部長。

○西村政次福祉部長  認知症サポーター制度に関するご質問についてお答えします。

 広く区民に対して、認知症に対する正しい理解を深めていくことは重要であると認識しております。このため、区民に対する啓発活動として、毎年8月に広報かつしかで認知症を正しく知っていただくための特集を組んでおります。また、認知症の理解を深めるための講座の開催や医師を講師とした講演会を開催しています。さらに、認知症高齢者を抱える家族会を地域ごとに定期的に開催し、認知症高齢者に対する対応方法や体験談を通して、相互理解や交流等を実施するなど、認知症に対する啓発活動を積極的に推進しております。

 これらに加え、平成19年度から新たに認知症サポーター養成講座を開催してまいります。この養成講座は、厚生労働省が推進する認知症サポーター100万人キャラバンの一環として、認知症を正しく理解し、認知症の人や家族を温かく見守るサポーターを養成するために行うものであります。

 今後、この講座の修了者が地域において認知症サポーターとして活躍できるよう、自主グループ化を促進したり、介護予防事業のボランティアとして活動する場を確保するなどの仕組みづくりを検討してまいりたいと存じます。
 以上です。

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