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 2006年 3月1日

平成18年第1回定例会での一般質問(原文)

○小用 進議長  8番、くぼ洋子議員。
〔8番 くぼ洋子議員 登壇〕(拍手)

○8番 くぼ洋子議員  お許しをいただきまして、私はさきの通告に従い、区長、教育長並びに関係部長に対し、区政一般質問をさせていただきます。

 初めに、障害者自立支援法の円滑な施行についてお尋ねいたします。
 昨年10月、衆議院本会議におきまして障害者自立支援法が成立いたしました。この法律は、平成15年度から導入された支援費制度について、障害種別ごとに縦割りでサービスの提供が行われているためわかりにくい、自治体間のサービスの格差が大きい、あるいは今後増え続けるサービス利用のための財源の確保が難しいなどといった問題点が指摘されていて、こうした課題を解決し、サービスの充実と一層の推進を図るため制定されたものです。

 この法律は、身体、知的、精神の障害者福祉施策の一元化を図ることで、支援費制度の対象外だった精神障害者の福祉を他の障害者と同等に引き上げた点や、これまでの国は予算の範囲で市町村に補助できるとしていた仕組みを改め、費用の2分の1は国が責任を持つ制度とした点などで高く評価されています。

 しかし、利用者の負担金については、これまでの所得に応じた負担から定率負担に変わることで、多くの方々が不安を抱いていたことも事実です。

 そこで、この段階で、青木区長の所信表明にもありましたとおり、区内の障害を持った方々の社会参加と自立を支援するという大きな目標のため、日払いとなる施設利用料の減収部分を施設に対して助成することや、利用者の実費負担となる昼食費の食材料費以外の部分を助成すること、施設側が利用者の施設利用料を減免した場合にその経費を区が助成することなど、今回の新年度予算案の中で約1億7,700万円の予算が盛り込まれたことは、大いに評価できるものであります。

 しかしながら、今回の法改正は、障害者施策全般を根本的に改める大きな改正であるのに、その詳細がいまだに利用者の皆様にご理解いただけたという段階に至っておらず、今なお複雑な新制度に対する利用者の不安が解消されていないことも事実です。
 また、このサービスを利用される方々の状況は一人一人異なり、それぞれにきめ細やかな配慮や対応が強く望まれます。

 そこでお尋ねいたします。
 障害者自立支援法の円滑な施行のためには、これまでのPR体制や広報手段などに一層の工夫を加え、新制度について、利用者を初めとした区民の皆様に正しく理解を深めていただく必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 また、窓口に携わる職員の方々の資質向上やさまざまな障害にかかる総合相談窓口といった支援体制の強化を図るべきと思いますが、いかがでしょうか。

 さらに、多岐にわたる相談や手続、申請に区役所を訪れる方々のため、障害福祉課、高齢者支援課、介護保険課などの関係する窓口を一つのフロアに配置するなどの配慮が求められていると思いますが、いかがでしょうか。


 次に、心のユニバーサルデザインの推進についてお尋ねいたします。
 昨今、色覚バリアフリーという言葉をよく耳にします。色覚バリアフリーとは、生活のあらゆる場面で色覚障害者にも健常者にもわかりやすい色彩を使用すること、文字と同様に、だれもが同じように正確に情報を判断できるように配慮することです。

 色覚障害者は、決してモノクロの世界を見ているのではなく、程度の差はあれ大半の色の識別はできます。しかし、ある特定の色について識別できない範囲があるため、その色の違いがわからないのです。例えば、緑色のバックに赤い色で文字を印刷したような場合、一般的にはとても鮮やかで印象的に見えるわけですが、色覚に障害を持つ方の多くは赤と緑の判別ができないため、そこに印刷された情報は何もないのと同じことになってしまいます。

 日常、見分けにくさを感じながら生活している人が多くても、色覚においては制度上障害としての認定はありませんので、正確な数はわかりませんが、確率的には日本人男性の20人に1人が、色による情報の判断が困難であると言われています。

 しかし、実際には、重要な情報をよりわかりやすくするために色によって区別する傾向が増えており、印刷物やIT関連はもちろん、日常生活でも多彩な色を配した交通機関の路線図や掲示板、交通標識など、色情報は増加の一途をたどっております。色覚障害者がどのように見えているのか、駅の掲示板など日常で見えにくい色づかいになっていないか、図表を見えやすくする工夫や色覚障害者にも見やすい配色をしているか、また学校の授業などで配慮すべき点はどうかなど、たくさんあるのです。

 色覚障害の話にとどまらず、例えば、小学校1・2年生で学ぶ生活科の教科書では、文部科学省の指導要領の中で、身近な幼児や高齢者、障害のある児童・生徒など、多様な人々と触れ合うと指示していることもあり、車いすの写真やイラストも掲載されています。さらに、手話や点字などいろいろなコミュニケーションの方法があることや、リフトつきバス、点字ブロック、スロープを使っている写真、介助犬や盲導犬の役割を教えるとともに、子供たちがそうしたことにかかわる意識や仕掛け、親しみが持てるような教育が進められています。

 しかし、子供たちにはこのような教育の機会があったとしても、それ以上の年齢の人々、つまり大人の社会、まちづくりを担う自治体、区民サービスを提供する側の行政に、UD、つまりユニバーサル社会への理解がなされていなければ、だれもが暮らしやすいまちの実現は難しいのです。

 さらに、障害者のための設備を撤去して社会の憤りを集めた東横インホテルの話題には、私も怒りを超えて、むなしさすら覚えましたが、一方で、京王プラザホテルは、宿泊客の身体機能に応じて、必要な仕様に模様替えのできる新ユニバーサルルームを用意するなど、UDの取り組みに積極的なことで知名度が高いホテルです。同ホテルでは、5年前から新入社員にUDの精神を植え込む研修を始めました。また、新人研修とは別に総支配人直属の組織も立ち上がっており、1,000人を超える従業員から毎年希望者を募り、サービスの質的向上のためにUDなどの勉強会を2週間に1回開き、職場の実践者としての育成に力を入れているのです。まさにこれが心のユニバーサルデザインです。

 ユニバーサルデザインとは、単にハードの分野だけで考えるキーワードではありません。例えば、最近、本区にも世界各国の人々がお住まいになるようになりましたが、言葉や文化の違いがちょっとしたトラブルに発展するケースも少なくありません。本来は異文化の存在を前提として、さまざまな施策の再点検を行っていく必要があり、こうした考え方が多文化共生のためのユニバーサルデザインなのです。

 また、文化芸術振興の分野では、幅広い層の区民の皆様に質の高い芸術に触れていただけるようにするため、文化施設などの立地や物理的なバリアフリーだけでなく、いかにして多くの階層の区民の皆様にきめ細やかなプログラムを提供するかといった心遣い、つまり文化政策のユニバーサルデザインが求められているのです。さらに、地域コミュニティの分野でも、情報伝達の方法などのユニバーサルデザイン化が叫ばれるようになっています。

 にもかかわらず、新たに策定された本区の基本計画の中には、ユニバーサルデザインという基本理念はありますが、そこにはハードの部分の事業しか掲げられておりません。本来のユニバーサルデザインとは、すべての人が暮らしやすい社会づくりに向けて、現在あるものだけでなく、これからつくり出す物やサービスについて、すべての人が利用できるように配慮する心を持つことであり、そういった優しさの心で結ぶまちづくりを実践することが何よりも大切なことなのです。

 心のユニバーサルデザインを推進するため、まずは子供からお年寄りまで、あらゆる区民の皆様に対する意識啓発事業から始まって、交通バリアフリー事業ももちろんですが、区の施策全般に対する利用者の視点に立った満足度などを客観的に評価するためのユニバーサルデザイン指標を策定した上で施策評価を実施し、これらの情報の共有化や公表を図っていかなければならないのです。これはまさに区役所全庁にかかわる課題なのです。

 そこでお尋ねいたします。
 庁内のUD推進組織として、企画課内にユニバーサルデザインの担当を設置し、全庁的な取り組みを進めるべきであり、区職員のUDへの認識を高めるとともに、各所管におけるUDの具体的な指標の作成を始めるべきと思いますが、いかがでしょうか。

 ユニバーサルデザインは、行政だけでは実現できません。幅広い区民の方々の理解と自主的な参加が必要です。行政と区民が一緒になって取り組み、進めていく必要があります。そこで、行政、企業、区民などの協働によるユニバーサル社会形成促進のための推進体制を整備し、心のユニバーサルデザインの啓発を積極的に推し進める必要があると思いますが、いかがでしょうか。


 最後に、生きる力をはぐくむための食育の推進についてお尋ねいたします。
 今、食育という言葉が社会で大きな関心事となっています。食育とは、文字どおり食を通して生きる力をはぐくむということです。人は食によって命を強め、輝かせることができます。その意味で、食育は健全な人間をつくり、ひいては健全な社会をつくる土台と言えるでしょう。

 そのような考え方から、このほど国の平成18年度予算案の中に食育推進のための経費約4億4,000万円が盛り込まれました。これによって全国の各地域で、栄養教諭が中核となって家庭や地域の団体などとも連携、協力をしながら食育を推進することとなり、私も大いに期待をしているところです。

 毎年1月は食育推進月間です。今年も全国各地でワークショップや講演会が行われていましたので、私も行ってまいりました。第3回ニッポン食育フェアには小泉総理も出席され、私もいただいたおにぎりといのしし汁を食べるなど、昨年よりも多くの参加者で、その関心の深さに改めて驚きました。

 また、食を考える国民会議のフォーラムでは、もったいないからはじめる食育のすすめをテーマに、環境と調和のとれた食生活に向けてパネルディスカッションが熱心に行われていました。

 私自身、毎日の生活の中で、世界の食料事情、つまり食べるものがなくて餓えに苦しむという感覚を実感しておりませんでしたが、このときに聞いたパネリストの方の話は衝撃でした。毎年、世界では5歳になるまでに1,100万人の子供が、病と戦争と飢餓によって亡くなっているというのです。さらに、幾つになっても会話を楽しみ、食べることの大切さ、子供と一緒につくって、一緒に食べて、一緒に片づけて、一緒に寝るなどといった各分野からの提案もありました。

 さて、食育基本法が昨年7月に施行され、食育への関心が一段と高まる中、同法の理念を具体化するため、政府の食育推進基本計画案が先ごろまとまりました。計画案には平成22年度までに達成を目指す数値目標などが示されており、今月開かれる食育推進会議で正式決定される見込みとなっています。

 同法では、食育を健全な食生活を実践できるよう人間を育てることと定義し、国民に対しては望ましい食生活の実現に努めるよう求める一方で、国や地方自治体に対しては食育に関する施策の推進を義務づけました。また、地産地消の考えに基づき、生産者と食品業者には安全な食品の提供を要請するとともに、教育関係者には学校給食を通じた食育の啓発を図るよう求めています。

 食育というと、子供たちのためにあるものと思われがちですが、実は高齢者にとっても大切なことです。どんなに長生きをしても体のぐあいが悪くては仕方がありません。できることなら健康で長生きしてこそ幸せに人生であり、本当の意味での長寿国につながるのではないでしょうか。

 食育先進国では、100年先の国民の健康を展望して運動を展開しています。日本は今や世界一の長寿国となりましたが、実は食生活が豊かになった裏側で、食生活の乱れ、またこれに伴う生活習慣病などが増え続けいます。嗜好もそうです。幼少期にすり込まれた味の好みは、大人になってからではなかなか変えられません。教育は国家百年の大計と言われますが、食育も同じで、一朝一夕に成果が出るものではありません。長い年月を要する政策なのです。

 よい食習慣には幾つかのキーワードがあります。よりよい日本人の食生活のためのとても便利な物差しとなるのが「まごわやさしい」食事です。この温かみのあるキーワードは、昔ながらの日本の食卓になじみの深い七つの食材の頭文字を集めたものです。「まごわやさしい」の「ま」は豆の「ま」になります。「ご」はごま、「わ」はワカメなどの海藻など、「や」は野菜、「さ」は魚、「し」はシイタケなどのキノコ、最後の「い」は芋の「い」です。これで「まごわやさしい」となります。

 子供の発達障害に詳しいノンフィクションライターの品川裕香さんの書いた心からのごめんなさいへ一人ひとりの個性に合わせた教育を導入した少年院の挑戦という著書によると、少年院での生活指導教育にこの「まごわやさしい」の食事を取り入れたことによって、口に入る栄養はもちろんのこと、魚を食べることではしを使って上手に食べる方法を学び、それが目と手の協応運動の訓練にもなり、少しずつきれいに食べられたことで自信がついてきたとのこと。このようなことが生活の向上につながり、健康な体になり、体も締まり、精神的にも安定してきたという報告があります。

 昨年制定された食育基本法の前文に次のように書かれています。国民一人一人が「食」について改めて意識を高め、自然の恩恵や「食」に関わる人々の様々な活動への感謝の念や理解を深めつつ、「食」に関して信頼できる情報に基づく適正な判断を行う能力を身に付けることによって、心身の健康を増進する健全な食生活を実践するために、今こそ家庭、学校、保育所、地域等を中心に、国民運動として、食育の推進に取り組んでいくことが、我々に課せられている課題である。

 本区においても、食育施策を推進することは、区民が生き生きと命を輝かせ、心身ともに充実することになり、まさに生きる力は食べる力、そして命は食にありと言えるのではないでしょうか。病気になってから痛い思いをして医療費を支払うのではなく、元気で生き続けるために生きたお金の使い方をしたいものです。

 昨年の第1回定例会での私の食育に関する一般質問に対し、当時の伊藤保健所長は、栄養士の資質の向上や食育ネットワークの必要性をお答えになり、また、第3回定例会での我が会派の遠藤議員の一般質問の際には、青木区長みずから、食育推進計画の策定に向けて努力するというご答弁をいただきました。誠に心強い思いでいっぱいです。

 そこでお尋ねいたします。
 去る1月25日号の広報かつしかの1面全ページを使って、食事バランスガイドなどの食育推進に関する記事を掲載されたことを高く評価しており、今後の努力に期待するものでありますが、家庭における食育をさらに推進するため、家族がそれぞればらばらに食事をとる孤食問題への警鐘、そして望ましい食生活や食を楽しむ機会を提供するなど、保健所が行う栄養指導をこれまで以上に質的レベルアップを図る必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 昨年、渋江児童館での小学校1年生から3年生を対象にした夏休みチャレンジ栄養講座において、テレビ番組のはし使いチャンピオンになった本区の保健所職員の方が応援スタッフとして担当し、子供たちに好評だったと伺いました。楽しい食育の具体例として、さまざまな工夫で楽しい食育の機会をつくる大きなヒントになるものと思います。

 昨年4月から始まった栄養教諭制度は、既に北海道、福井県、大阪府、高知県や国立大学法人などで導入されており、充実した食育指導が進められています。栄養教諭の活用が全国の自治体で取り組まれつつありますが、現段階では、学校や保育園等における食育を推進するため、栄養士による地域の特色を生かした学校給食の実施や、しつけ、食文化を意識した特徴ある教育をすぐにも実施する必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 また、小中学校においては、担任教諭と学校栄養士とのチームティーチングによる食育指導をカリキュラムの中に組み込んだり、学校栄養士による保護者向けの食育講習会を実施するなど、できることから食育の推進を展開するべきと考えますが、ご見解をお示しください。

 さらに、食育基本法の施行に伴い、庁内の組織の再編などによる本区の食育推進体制の整備や、食育ネットワークの構築などを目指した食育推進計画を自主的に策定する必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 以上で私の質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。(拍手)


○小用 進議長  区長。
〔青木 勇区長 登壇〕

○青木 勇区長  くぼ議員のご質問にお答えをいたします。

 初めに、障害福祉課、高齢者支援課、介護保険課などの関係する窓口を一つのフロアに配置するといったような配慮が必要ではないかというご指摘に対してお答えをいたします。
 区役所を訪れる区民の方々の利便性やサービスの向上を図るためには、関連する窓口を1カ所に集約をした総合窓口化、あるいはまた窓口の連携を強化することによってワンストップサービス化、さらに区民の方々の歩行動線等を踏まえて同じフロアに関連する窓口を設置するなどに配慮していくことは大変重要なことでございます。

 本区の区民サービス提供窓口につきましては、ご承知と思いますけれども、昨年8月から本庁舎2階の戸籍住民課の窓口において、税証明あるいは転出入に伴う介護保険や国民健康保険の届け出等の手続が可能となる届け出、証明等に係るワンストップサービス窓口の設置を実施いたしました。それとともに、待合スペースやカウンター等についても改善を図って、区民の利便性やサービス向上を図ってまいったところでございます。

 現在、平成19年度からの実施に向けまして、ご提案にありました福祉関連の窓口についても、本庁舎2階フロアに福祉に関連した課を配置することや、それぞれの関係窓口における連携強化等のサービス向上の実現に向けて準備をしているところでございます。

 実現に向けての課題としては、先ほどお話の障害者自立支援法が新たに施行されたこと、あるいは介護保険法の改正、そういったことにあわせてIT化等も行わなければいけませんし、そういった対応についての課題が残っております。さらにまた、本庁舎がかなり狭隘であることの問題等々、いろいろとございますけれども、福祉の窓口を利用される多くの区民の方々にとって、より利便性の高い窓口の設置に向けて取り組みを進めてまいりたいと考えます。

 次に、本区におけます心のユニバーサルデザインの推進についてお答えをいたします。
 情報化、国際化、急速な少子高齢化といった社会状況の変化の中で、区民の意識も多様化をしてきておりまして、将来にわたって活力ある社会を形成し続けるためには、区民一人一人の多様な価値観や暮らし方が尊重される社会を実現していく必要があると認識をしております。

 これまでも、人に優しいまちづくりの推進やハンディを持つ人々の社会参加の支援、交通バリアフリー基本構想の策定に向けた取り組み等々、区の事務事業執行に当たっては、すべての人にとって暮らしやすいまちづくり、また、多様な考え方や生き方が尊重される社会の実現に向けた取り組みを進めてまいりました。さらに、新基本計画においても、理念であります人権・平和を具現するための施策としてのユニバーサル社会形成の促進を掲げたところでございます。

 こうした区の取り組みを今後もより強く、幅広く、確実なものにしていくために、これまでの個々のさまざまな取り組みとあわせて、ユニバーサルデザインの考え方を区と区民や事業者が共有をして、年齢や性別、国籍や言語、習慣、心身の状態等々にかかわらず、すべての人にとってできる限り生活しやすい社会生活環境の整備に取り組む必要があると考えます。

 とりわけ、ユニバーサル社会形成を促進していくためには、区職員一人一人がユニバーサルデザインの推進を図り、常にユニバーサル社会形成を意識した努力を重ねていくことが重要であると認識をしております。

 そのためには、今お話がございましたけれども、企画課内に担当を置いて、その担当を中心とした組織横断的な取り組みや研修等を通じた職員の意識の啓発をより一層図るとともに、ユニバーサル社会形成に向けた区の取り組み方針を検討した上で、それぞれの所管課における具体的な取り組みをさらに推進してまいりたいと考えております。

 既に、区の公式ホームページにつきましては、ユニバーサルデザインの考え方を踏まえて、高齢者や視覚、聴覚に障害を持つ人、四肢に障害がありマウスなどが使用できない方々、そうした方々がストレスなく使用できることに十分配慮を加えてまいったところでございます。

 今後は、道路や公園等の都市基盤整備等々のハード面だけにとどまらず、高齢者擬似体験、点字学習等々を通した普及啓発や、事業者、開発者の責務の明確化などのいわゆるソフト事業の施策を積極的に展開をして、住民や事業者などと協働して、一体となって、すべての人にとって暮らしやすいまちづくりを推進してまいりたいと考えております。

  その他のご質問については、教育長と所管部長から答弁をいたさせます。


○小用 進議長  教育長。
〔山崎喜久雄教育長 登壇〕

○山崎喜久雄教育長  栄養士による食育指導についてのご質問にお答えいたします。

 学校給食は、日常生活における食事についての正しい理解と学校生活を豊かにする明るい社交性を養うとともに、食生活の合理化を進め、栄養の改善と健康の増進を図り、食糧の生産、配分及び消費について正しい理解に導くことを目的に実施しております。そして、学校栄養士が学校給食の栄養に関する専門的な事項をつかさどる職員として、小中学校に一定の基準で配置されております。

 これまで学校では、給食の時間を通して、学級担任の先生が食事のマナーや楽しく食事をとるといった児童・生徒のしつけについて指導してまいりました。しかし、家庭において食事のしつけをしていない保護者がいることや、食事を一人でとるといった孤食の子供がいることから、これからますます学校での食事におけるしつけが重要になってくると考えております。

 また、学校栄養士が葛飾産の農産物を食材に取り入れた学校給食を提供し、給食時にその食材をもとにした葛飾区の農業や産業などについて紹介することは、食育や健康教育以外の教育的効果も期待できるものであります。さらに、学校行事や伝統的な行事に合わせた給食を提供し、給食時にその行事と食文化について説明することは、食文化の継承、発展につながる大事な取り組みであると考えております。

 これまで、栄養士が配置されている小学校では、食育指導をカリキュラムに組み込み、総合的な学習の時間や学級活動などの時間で、栄養士と学級担任が連携して食事のマナーや望ましい食習慣を形成するための授業を行ってきました。例えば、バランスのとれた食事、朝ご飯を食べよう、野菜を食べよう、食べ物の働き、消化吸収などテーマを決めて、お話にありましたような「まごわやさしい」といった、好き嫌いのない、栄養のバランスのとれた食事や、朝食をとることの重要性について指導してきたといった事例も報告されております。
 そして、多くの学校では、保健だよりや給食だよりを配布するなどして、食育の重要性について啓発を行っております。

 しかしながら、中学校や栄養士未配置の学校では、食育指導があまりなされていないのが実情であり、お話にありました保護者向けの食育講習会については、ほとんどの学校で取り組まれておりません。教育委員会といたしましては、食育基本法において示されている食育指導を行う栄養士の配置を順次進めるとともに、地域の特色を生かした学校給食の実施や、食育に関する指導体制の整備について、現在設置してあります健康教育推進委員会の中で検討を進め、食育指導の一層の充実に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。


○小用 進議長  福祉部長。

○西村政次福祉部長  障害者自立支援法についてのご質問にお答えいたします。

 本年4月から施行される障害者自立支援法のもとでは、福祉サービスの体系や利用の手続、あるいは利用者負担の仕組みなどが大きく変わります。障害者自立支援法の対象となる本区の身体障害者、知的障害者、精神障害者の方は合わせて約2万3,000人となり、新制度の内容を対象者へ十分周知し、事業を円滑に進めることが大切であると考えております。

 そこで区では、これまでに一般区民向けの説明会を開催するとともに、障害者団体や障害者施設、あるいは民生委員・児童委員協議会など関係者に対し説明会を重ねてきたところでございます。また、現在の支援費制度及び精神保健福祉サービスの利用者へは、特に新制度を正しく理解していただく必要があり、個別に新制度のお知らせを行い、対応しているところでございます。

 法律の成立から新制度の施行までの期間が非常に短い中ではありますが、今後も広報紙などによるPRを実施するなど、さまざまな機会を通して新制度を周知するとともに、福祉サービスの利用促進を図ってまいります。

 次に、総合相談窓口など障害者に係る支援体制の強化についてのご質問にお答えいたします。
 障害者への支援窓口としまして、障害福祉課、障害者施設課、保健予防課など関係する部署がそれぞれ窓口を設け、相談支援や各種サービス提供事業を行っているところでございます。

 障害者福祉サービスに係る制度は数多くあり、また、専門的知識を必要とするため、窓口職員は専門研修を受講するとともに、職場内研修などで職務知識や専門知識を身につけるための努力を行っているところでございます。

 しかしながら、障害特性に沿ったさらにきめ細かな対応や、法律改正などによる制度の急激な変化にも十分対応できるよう、さらなる職員の資質の向上が求められていると認識しております。今後も研修や自己啓発に努め、今以上に、障害のある方が安心して相談できる窓口を目指して職員の資質向上を図ってまいります。

 また、ご提案されておりますさまざまな障害に係る総合相談窓口につきましては、障害者自立支援法の施行に伴い、障害者福祉サービスの一層の向上を図る観点から、どのような相談方法が望ましいのか、障害のある方の立場に立って今後検討してまいります。
 以上でございます。


○小用 進議長  保健所長。

○東海林文夫保健所長  生きる力をはぐくむための食育の推進についてのご質問にお答えいたします。

 現在、子供の欠食や一人だけで食事をする孤食など、家庭における子供を取り巻く食生活の問題が指摘されております。こうした状況を踏まえ、保健所では、家庭における食育の推進への取り組みとして、母親学級や乳幼児の健康診査等の機会を通して、一人一人の発達段階に応じた栄養指導の充実を図るとともに、保護者に対して望ましい食生活について働きかけを行っているところでございます。

 また、昨年の第1回定例会においてご指摘のあった食育に関する関心と理解を深めるための取り組みについては、今年度、ゲーム形式で学ぶ児童・生徒向けの栄養講座やホームページへの子供向け料理レシピの掲載を初め、広報かつしかやかつしかFMを活用した情報提供、子育て支援部や教育委員会と連携した子育て講座の中で、食育コースを行ってきたところでございます。今後とも関係部局との連携に努めるとともに、区内の栄養大学との連携も視野に置きながら、食育の推進に取り組んでまいりたいと考えております。

  次に、食育推進計画の策定についてですが、昨年7月に食育基本法が施行され、国においては、現在、内閣総理大臣を会長とする食育推進会議において、今年度末までに食育推進基本計画を策定すべく協議が進められております。また、東京都においても食育推進計画の策定に向けた作業が進められているところでございます。

 こうした状況を踏まえ、本区といたしましては、国や東京都の計画を踏まえつつ、子育て支援部や教育委員会など関連部局との連携のもと、食育を総合的に推進する食育推進計画について検討を始めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

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